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マンション防災トイレの備え方|流さない判断と携帯トイレの準備

マンションの災害時トイレに備える携帯トイレと閉じた便器のイメージ
災害時に水洗を止め、携帯トイレへ切り替える備え

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マンションで地震・停電・断水、排水管や建物内の排水設備の損傷、使用可否が分からない状態が起きたら、水が出てもすぐに水洗トイレを流しません。以下は、東京都と川崎市の公式資料をもとに安全側で整理した手順です。実際の判断では、居住自治体・上下水道局と、マンションの管理組合・管理会社など建物管理者の最新の案内を優先してください。

排水管が壊れた状態で流すと、汚水が下の階へ逆流・あふれるおそれがあります。東京都下水道局も、使用制限がなくても排水設備の破損を確認し、集合住宅では管理会社へ問い合わせ、トイレが使えない場合は携帯用トイレを利用するよう案内しています。東京都下水道局「災害時のトイレ対策について」

対象は、地震・停電・断水・排水管または建物内排水設備の損傷・使用可否不明のときです。大雨単独のトイレ使用・再開条件は、ここで示す手順の対象に含めません。雨や浸水時は、居住自治体の洪水・下水道案内を別に確認してください。

水が出ても流さない理由を分けて考える

水洗を使えるかは、蛇口や便器から水が出るかだけでは決まりません。公共下水道に使用制限が出ているか、建物・宅内排水設備に異常がないか、停電でポンプが動かなくなったり排水管が壊れたりする可能性、管理者が使用可と案内しているかを分けて確認します。

東京都防災のマンション案内は、排水管の損傷に気付かず使うと下の階で汚水があふれるおそれがあるため、携帯トイレを使う考え方を示しています。東京防災でも、停電でポンプが動かなくなったり排水管が壊れたりする可能性があるため、管理者などから流してよいと言われるまでトイレの使用をやめるよう案内しています。東京都防災ホームページ「マンション防災」、東京防災 67/276

水洗停止から再開までの6手順

ここからの6手順は、東京都と川崎市の公式資料を安全側で整理したものです。東京都・川崎市以外では、居住自治体・上下水道局と建物管理者の最新案内を優先してください。地域の公式資料を全国共通の使用制限や点検方法として扱いません。

  1. 水洗を止める
    便器のレバーやボタンを操作せず、携帯トイレへ切り替えます。水が出ていても、公共下水道や建物内の排水が使える根拠にはなりません。
    完了条件:水洗を止め、使用可否が確認できるまで携帯トイレを使う判断ができていること。
  2. 公共下水道の使用制限を確認する
    居住自治体・上下水道局の公式案内で、使用制限の有無と対象地域を確認します。制限がある、または確認できない場合は流しません。制限がない場合も、建物側の確認は残ります。
    完了条件:自治体・上下水道局の使用制限について、現在の扱いを確認できていること。
  3. 建物・宅内排水とポンプ、管理者の案内を確認する
    建物・宅内排水:敷地周辺や建物・宅内排水設備について、掲示や管理組合・管理会社から点検状況と異常の有無を確認します。
    ポンプ:停電でポンプが動かなくなったり排水管が壊れたりする可能性があるため、建物管理者の使用可否の案内を確認します。
    管理者の案内:下階への影響、管理組合・管理会社の使用ルール、水洗を再開してよいという案内を確認します。どれかが不明または異常なら、確認できるまで水洗を再開しません。
    完了条件:自治体の制限、建物・宅内排水の状態、ポンプに関する案内、管理者の使用可案内を確認できていること。揃わない場合は次の携帯トイレ手順を続けます。
  4. 携帯トイレを設置する
    ウェットティッシュ・手指消毒液などの手指衛生用品を手元に置きます。携帯トイレの製品説明書を先に確認し、製品の指示がこの手順と異なるときは説明書を優先します。既存の洋式便器では便座を上げて袋をセットし、便器内の封水に袋を触れさせず、便座の上から袋で覆います。便器の形状や袋の仕様に合わせて、説明書の固定方法を使ってください。
    完了条件:説明書を確認した袋が便器へ固定され、封水に触れず便座上から覆われ、手指衛生用品が使える状態であること。
  5. 使用後に処理して一時保管する
    使い終えたら、製品説明書どおりに凝固剤・吸収材で固める、または吸収させます。手指を清潔にしたうえで、袋の空気を抜き、口をしばります。さらに二重袋にして、蓋付き容器などへ入れ、直射日光を避けた場所で収集まで一時保管します。川崎市防災ポータル「避難生活編:04 各家庭でのトイレ対策」にも、携帯トイレの設置や使用後の扱いが示されています。
    完了条件:使用済み袋が凝固・吸収、手指衛生、脱気、結束、二重袋、蓋付き容器、直射日光回避まで終わり、収集案内を待てる状態であること。
  6. 家族の必要数を計算する
    川崎市上下水道局は、携帯トイレを1人1日5回分、最低3日分、できれば7日分以上備える目安を示しています。世帯の計画上は、人数 × 1人1日5回 × 日数として扱います。2人で最低3日分なら、2人 × 5回 × 3日 = 30回分、7日分なら、2人 × 5回 × 7日 = 70回分です。
    1日5回を上回る場合:5回/日は公的な計画目安で、上限ではありません。家族ごとに、5回と平常時の1日使用回数のうち多い方を選び、その合計へ日数を掛けます。たとえば2人世帯で1人が1日7回、もう1人が1日5回なら、3日分は(7回+5回)×3日=36回分で、30回分より6回多くなります。乳幼児や介助が必要な人も、通常より多く使う実数が分かる場合はその回数を使います。今回確認した資料には全国一律の加算回数はないため、根拠のない回数は足しません。
    手元の数を差し引く:次に手元の未使用品を数え、使用可能かを説明書で確認して、必要数 − 手元の使用可能数 = 不足数で補う数を出します。たとえば2人世帯で手元に使用可能な20回分があるなら、3日分は30回 − 20回 = 10回分不足、7日分は70回 − 20回 = 50回分不足です。1人7回と1人5回で3日分を36回と見積もる世帯なら、同じ20回分を引いて16回分不足です。これは世帯の備蓄を考えるための公的な計画上の目安で、この資料だけでは個人ごとの実際の使用回数や製品ごとの袋数・凝固剤の数量までは決まりません。製品の内容量や交換方法は説明書で確認します。
    完了条件:人数と備える日数に公的な目安を当てはめ、製品の内容量と交換方法を説明書で確認し、手元の使用可能数を数えて不足数を把握できていること。川崎市上下水道局「備蓄しよう、携帯トイレ」

使用済み袋の廃棄区分は全国共通ではありません。川崎市上下水道局のページには普通ごみとして扱う案内がありますが、これは川崎市の案内です。居住自治体の分別・収集方法と、マンションの管理組合・管理会社や掲示による出し方を確認できるまで、普通ごみなどの区分を決めつけず、蓋付き容器で保管します。

水洗を再開する条件

3日・7日という日数が経過した、水道が復旧した、便器から水が出る、といった時間や水の状態だけでは再開しません。次の三つを別々に確認し、すべて揃ったときに管理者の案内に従って再開します。

  • 自治体・上下水道局から、公共下水道の使用制限がないと確認できる。
  • 建物・宅内の排水設備に損傷や異常がないことを確認できる。停電でポンプが動かなくなったり排水管が壊れたりする可能性を含め、建物側の確認結果が分かる。
  • 管理組合・管理会社など管理者から、水洗を使用してよいという案内がある。

一つでも不明、異常、案内待ちがあれば、携帯トイレの設置・使用後処理・一時保管を続けます。東京都防災の東京防災も、管理者などから流してよいと言われるまでトイレの使用をやめるよう示しています。地域や建物によって確認先・点検方法・収集方法が異なるため、東京都・川崎市以外では居住自治体と建物管理者の最新案内を優先してください。

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